棚やカウンターをDIYして素敵なキッチンに
狭いキッチンをおしゃれに使いやすくする
物が多くて乱雑になりやすいキッチンは、広い作業スペースを確保できない場合がほとんど。それに、物がごちゃごちゃしていると、見た目の問題で居心地の悪い場所になってしまいます。これでは、料理全般の作業を楽しめないでしょう。DIYによって、満足のいく作業スペースを確保し、おしゃれで居心地のよいキッチンに変えられますよ。もとから狭いキッチンは、なおさらDIYをおこなうべきです。
賃貸や古い家のキッチンもDIYできる
賃貸では、建物への直接的な加工がNGのため、キッチンのDIYができない…と諦めがちです。ところが、この記事で解説する方法なら、建物を傷付けずにすむので、賃貸でもキッチンのDIYがおこなえます。また、古い家ということは関係なし。どのキッチンであっても、DIYだけで使い勝手と見た目を、大きく向上させられます。制約の多い賃貸のキッチンや、今の生活に適さない古い家のキッチンを、ベストな状態に変えましょう。
キッチンのDIYは簡単におこなえる
キッチンのDIYは大変な作業になる!と、身構えなくても大丈夫です。簡単なDIYで、快適なキッチンに仕上げられますよ。以下から解説していく、棚やカウンターとワゴンの自作、キッチンのおしゃれな装飾といったDIYは、初心者でもチャレンジできる内容です。加えて、材料はすぐ調達できますし、安い費用におさえられます。さらに、100均グッズを使う方法は、気軽に試せるはずです。
キッチンの棚やカウンターをDIYする前に
収納する棚をDIYして整理整頓から始める
さっそく、おしゃれなキッチンにしたいところですが、まずは収納を考えましょう。乱雑な状態で装飾をほどこしても、余計にゴチャついてしまいかねません。なので、物を収納して整理整頓するため、棚やカウンターとワゴンのDIYから始めます。収納内容によっては、棚またはカウンターのどちらかだけでOK。ただ、なんとなく棚やカウンターとワゴンをDIYし、適当に物を収納することは、整理整頓にならないためNGです。
完成像をイメージして設計図を作る
キッチンで使う、棚やカウンターとワゴンのDIY作業を始める前には、設計図を作る必要があります。サイズが正確であれば、大まかな内容で大丈夫です。まず、使いやすさや収納量、何をどこに収納するのかなどをふまえて、完成像をイメージします。イメージした図を紙に描いて、具体的な姿を視覚化していきましょう。あわせて設置場所の広さを測り、サイズを決めて書き込んでください。そして設計図の通りに、作業を進めていきます。
テーマを決めてキッチンの統一感を出す
キッチンのDIYをおこなううえで、テーマを決めておくことも重要です。使いやすさに特化、おしゃれさ重視、両方の組み合わせなど、目的の方向性を定めましょう。いずれにせよ、どういった雰囲気のキッチンに仕上げるのか、はっきりさせておきます。統一感がないと、これまたゴチャついた印象になってしまうためです。特に好みのテイストがない場合は、北欧風やナチュラル系がおすすめ。すっきりとしたキッチンになりますよ。
キッチンのDIY/棚の簡単な作り方
手を加えたカラーボックスを置くだけ
とにかく簡単に収納棚をDIYしたいなら、カラーボックスがおすすめ。キッチンの空きスペースに、置くだけです。でも、さすがにそのままの状態では、味気ないですよね。なので、キッチンに適した収納棚となるよう、カラーボックスに手を加えましょう。基本的には、後半で解説する装飾のDIYをほどこして、目的の雰囲気に変えていきます。収納ボックスを入れて引き出し収納にするなど、アレンジもおすすめです。
100均すのこで簡単に棚をDIYする
100均グッズでも、キッチンの棚をDIYできます。よく使われる100均グッズが「すのこ」です。「すのこ」2枚を、裏側が向き合うように立てて、側板にします。この「すのこ」の裏側にある“ゲタ”という細長いパーツの上に、棚板となる別の「すのこ」を載せて、小さなミニビス(ネジ)や接着剤で、固定すれば完成です。側板の天地の“ゲタ”からハミ出ている、表側の木材をカットすれば、コンパクトになるうえ、安定性がアップします。
2×4材とディアウォールで本格的な棚
本格的なキッチンの棚を、自由なサイズで簡単にDIYするなら、2×4材とディアウォールを使う方法がよいでしょう。2×4材は、厚みと幅のサイズが定まっており、扱いやすくて安い価格の木材です。ディアウォールは、2×4材を柱にするためのアイテムになります。ディアウォールと似た商品のラブリコもおすすめです。2×4材とディアウォールやラブリコの詳細、これらを使う棚の作り方は、下記リンクの記事で解説しています。
しっかりとした食器棚は購入を検討する
カラーボックス、100均すのこ、2×4材&ディアウォールと、上記の方法でDIYするキッチンの棚は、シンプルな構造です。装飾しておしゃれにしたり、アイデアを活かして使いやすくしたりできます。でも、戸や扉と引き出し収納や、キッチン家電の専用の置き場所といった機能性を備え、強度が高くてしっかりとした棚を求める場合は、購入した方が早いです。食器棚やレンジ台の詳細と、おすすめの通販店は、下記リンクの記事で確認できますよ。
キッチンのDIY/壁面や隙間を収納に変える棚
広い壁面を大容量の収納にする棚
キッチンが狭くて、棚をDIYしても置けない…という場合が多々あります。それなら、壁面の広いスペースを収納に活用しましょう。壁面に沿って、薄型の棚をDIYするわけです。キッチンの壁面へ収納をDIYするには、2×4材とディアウォールがうってつけ。キッチンの壁の全面を、収納にすることも可能です。あまり場所を取らずに、大容量の収納棚を作れますよ。詳しいDIY方法は、上の章に掲載しているリンク記事をご覧ください。
狭い壁面でも収納棚を設置できる
シンクやガスコンロ周りなどの狭い壁面も、収納に活用できます。こういったキッチンの狭い壁面においても、2×4材とディアウォールで、DIYする方法がおすすめです。もっと簡単にDIYしたいなら、100均グッズがよいでしょう。すのこ、ワイヤーネット、有効ボードといった、ボード類のグッズを壁に固定し、フックやラックを組み合わせるだけです。フックには物を引っ掛けられて、ラックは物を収納できます。
隙間に収納をDIYする簡単な方法
狭いキッチンは特に、ちょっとした隙間も、無駄にしたくはないですよね。なので、収納に活用しちゃいましょう。そしてここでも、2×4材とディアウォールが登場です。棚をDIYするためには、基本的に2×4材の柱を2本以上設置しますが、狭い隙間の場合は1本の柱を立てます。その1本の柱に、フックやラックを取り付けると、隙間の収納ができあがりです。棚受けと棚板を取り付ける方法は、柱が1本だと安定性に欠けます。
キッチンのDIY/カウンター&収納棚の作り方
収納を兼ねたキッチンカウンターがあると便利
キッチンカウンターがあると、キッチンの可能性が広がります。まず、間仕切りや対面式になるという、空間的な効果です。それから、作業台やテーブルとしても使えます。さらに、収納を備えていれば、スペースを無駄にしません。備え付けのキッチンカウンターではなく、あとから置くタイプの場合は、収納棚の役割も兼ねていることを、ふまえてください。そうすると、置き場所を確保しやすいはずです。
カウンターはカラーボックスと木板で作れる
備え付けと同じタイプのキッチンカウンターを、DIYすることは難しいです。そのため、キッチンカウンターとして使える収納棚をDIYしましょう。作り方は、カラーボックスを使うと簡単です。カラーボックス2台以上を並べて、脚(台)とします。そのカラーボックスの上に、天板となる木板を載せれば完成です。天板が動かないようにするなら、固定してください。脚代わりのカラーボックスは、収納棚として使えます。
キッチンカウンターの上や下に収納棚をDIY
備え付けのキッチンカウンターは、天板の上や下に、収納棚を設置できます。何度もご紹介してきた、2×4材とディアウォールを使うDIYが簡単です。キッチンカウンターの天板をあまり利用しない場合は、上に幅広の棚を設置して、大容量の収納に活用するとよいでしょう。キッチンカウンター下も収納をDIYすれば、便利に使えますよ。低い場所になるので、子供が手に取りやすい絵本棚などがおすすめです。
機能性に優れたカウンターは購入を検討する
あとから置くタイプのキッチンカウンターは、スペースの都合もあり、収納棚として大いに活用したいところです。カラーボックスでDIYしたキッチンカウンターも、収納量に関しては満足できます。でも、キッチンに最適な機能を備えたカウンターが欲しいなら、購入を検討してみてください。下記リンクの記事では、おしゃれで安いキッチンカウンターを扱う、おすすめの通販店をご紹介しています。
キッチンのDIY/便利なワゴンの簡単な作り方
小回りのきくキッチンワゴンは使い勝手がよい
説明の通り、キッチンワゴンは簡単にDIYできます。でも、キッチンでがっつり利用する場合は、製品の購入がおすすめです。さまざまな用途で使うため、オールマイティーな使いやすさが重要になります。しかも、こまめに移動させるので、耐久性が大切です。それに製品は、通気性に優れたタイプがありますし、サイズのバリエーションも多いので、用途を増やせるでしょう。キッチンワゴンの詳細と、通販店については、下記リンクの記事をご覧ください。
キッチンワゴンは100均グッズでDIYできる
キッチンワゴンも、簡単にDIYできます。作り方は、カラーボックスの底に、キャスターを取り付けるだけです。ほかにも、100均すのこでDIYした棚や、収納ボックスを何個か積んで固定しただけの棚に、キャスターを取り付けることで、キッチンワゴンとして使えるようになります。小型のキッチンワゴンなら、キャスターを含めて、100均グッズだけでDIYが可能ですよ。
キッチンワゴンは製品の購入がおすすめ
説明の通り、キッチンワゴンは簡単にDIYできます。でも、キッチンでがっつり利用するのであれば、製品の購入がおすすめです。さまざまな用途で使うことと、こまめに移動させるため、オールマイティーな使いやすさと、耐久性が重要になります。それに製品は、通気性に優れたタイプがありますし、サイズのバリエーションも多いので、用途を増やせるでしょう。キッチンワゴンの詳細と、通販店については、下記リンクの記事をご覧ください。
100均グッズでおしゃれなキッチンをDIY
100均グッズでおしゃれに装飾
棚やカウンターを設置し、収納と整理整頓の問題が片付いたあとは、DIYでキッチンをおしゃれに装飾しましょう。装飾のDIYは、100均グッズで簡単におこなえます。100均グッズだけでも、キッチン全体の見た目をガラッと変えたり、部分的に手を加えて雰囲気を向上させたりと、いろいろなパターンでのDIYが可能です。代表的な方法を下記より解説するので、参考にしてみてくださいね。
リメイクシートで見た目を大きく変える
リメイクシートは、大きいシールのようなグッズです。貼るだけでなく、はがせることもポイントになります。木板、レンガ、大理石など、リアルな柄の種類が豊富です。広い面積に貼れるため、キッチンの見た目を大きく変えられますよ。ですが、うまく剥がせないこともあるので、注意してください。賃貸の場合は、原状回復ができないと困る壁面よりも、棚やキッチンカウンターと、冷蔵庫などに貼った方がよいでしょう。
ウォールステッカーでアクセントを
ウォールステッカーは、壁に貼るステッカーです。リメイクシートは全面的に貼るものですが、ウォールステッカーは部分的に貼ります。リメイクシートほど、キッチンの見た目を大きくは変えられないものの、雰囲気作りのアクセントにおすすめです。はがせますが、貼り跡が残る場合もあります。でも、貼る範囲が狭ければ、キレイに後処理しやすいです。壁面のほか、棚やキッチンカウンター、冷蔵庫などにも貼れますよ。
タイルシールはキッチンに最適
キッチンのような水回りに、適した素材がタイルです。水や油をはじいて掃除がしやすくなることから、清潔感を演出できます。涼しげな雰囲気もよいですね。100均には、タイル柄のグッズが、いろいろと販売されています。おすすめは、タイルシールです。複数のタイルが1枚のシート状になっていて、キッチンの壁面に貼るだけ。ただ、ほかのシール系グッズと同様に、はがしづらい場合があるので、それをふまえて使用してくださいね。
黒板グッズでキッチンをカフェ風に
憧れの、おしゃれなカフェ風キッチン。100均の黒板グッズを使うDIYで、キッチンをカフェ風へと簡単に変えられます。小型のミニ黒板は、ちょっとした空きスペースに置けるグッズです。黒板シートは、壁面のほか、棚やキッチンカウンター、冷蔵庫などに貼れます。黒板ペイントは、塗装した部分が、黒板として使えるようになる塗料です。チョークで文字や絵柄を描いて、カフェ風の気分を盛り上げましょう。
取っ手を変えるだけで雰囲気が変わる
棚の戸や扉、引き出し収納には、取っ手が付いています。この取っ手を変えるだけのDIYでも、キッチンの雰囲気は変わってくるものです。棚やキッチンカウンターを、軽くイメチェンしたい時にもおすすめ。そして100均には、さまざまなデザインの取っ手が販売されています。全体的な統一感を意識しながら、最適な取っ手を探してみてください。裏側からネジで固定すればよいため、取り外しと取り付けは簡単です。
塗装しておしゃれなDIY感をアップさせる
装飾のDIYといえば、塗装ですよね。塗料も100均で購入できます。安いことから量は少ないものの、使い切りやすいので、お試しにおすすめです。木材の場合は、注意点としてペイント前に、塗装する表面を紙ヤスリで研磨する必要があります。紙ヤスリと、研磨がラクになるハンドサンダーというアイテム、それとハケやトレイなどの塗装用品も、100均でそろえることが可能です。塗装によって、おしゃれなDIY感を表現できます。
カーテンやボックスで隠す収納にする
キッチンの棚やカウンターに、戸や扉と引き出しが備わっていなければ、必然的に見せる収納となります。棚の収納内容によっては、隠す収納にしたい場合もあるでしょう。戸や扉と引き出しのDIYをせず、隠す収納にする簡単な方法があります。必要になるのは、100均の突っ張り棒とカーテンです。隠したい棚の内側の上部に、カーテンを掛けた突っ張り棒を伸ばして完成。また、収納ボックスを棚に置くだけで、引き出し収納になります。
観葉植物を置いて落ち着ける空間にする
キッチンは水回りの場所ということもあって、グリーンがよくマッチします。植物のことですね。グリーンを飾ると、落ち着ける要素がキッチンに加わります。100均の植物は、かわいいサイズで飾りやすいですよ。サボテン、多肉植物、エアープランツなど、いろいろな観葉植物が販売されています。簡単にグリーンを加えたい場合は、フェイクグリーンがおすすめです。フェイク=ニセ物、つまり人工物で、水やりなどのお世話が必要ありません。
棚やカウンターと装飾品で上手にキッチンDIY
シンクやガスコンロ周りのDIYで作業を快適に
シンクやガスコンロ周りは、こまごまとした物が多くあります。それに、キッチンの中でも狭いスペースのため、大きな収納棚は置けません。なので、壁面に棚をDIYして、上手に収納しましょう。シンクやガスコンロ周りは、壁との距離が近いことから、壁面に収納している物が、手に取りやすくなります。これは、調理器具や調味料などの収納に最適です。調理の作業を、スムーズに進められるようになりますよ。
吊り戸棚やレンジフードをおしゃれに装飾
キッチンの上部にある、吊り戸棚やレンジフード。これらまで手を加えないことは多いのですが、装飾のDIYをほどこすことで、キッチンの雰囲気作りをレベルアップさせられます。DIYの方法は簡単で、吊り戸棚やレンジフードに、リメイクシートまたはウォールステッカーを貼るだけです。ただし、先に説明した通り、キレイにはがせない場合があるため、注意してください。特に、長い期間で貼り続けていると、はがしづらくなります。
キッチン家電の配置と装飾について
キッチン家電は、電気の供給が必要です。なので、コンセントの位置を考慮しないといけません。それに、コードの問題もあります。コンセントの近くへ、まとめるように置くとよいでしょう。また、キッチン家電は重さがあります。その重さに耐えられる棚やキッチンカウンターに、載せてくださいね。装飾については、冷蔵庫の加工がおすすめです。リメイクシートや黒板シート、ウォールステッカーで簡単にDIYできますよ。
ゴミ箱を隠す&上のスペースを収納棚にする
ゴミ箱の存在を隠した方が、キッチンのおしゃれ度はアップします。それと、ゴミ箱の上のスペースが空いたままだと、もったいないですよね。ゴミ箱を隠して、上のスペースを収納にする方法があります。まず、ゴミ箱の上に設置できる棚を、用意してください。そして、ゴミ箱の上の棚板あたりにカーテンを掛けて、下のゴミ箱を隠すという手順になります。場所に余裕があるなら、ゴミ箱を収納できる棚やカウンターの購入もおすすめです。
まとめ
キッチンで使う棚やカウンターは、簡単にDIYできます。キッチンのスペースと、自分の使い方に適した、棚やカウンターをDIYしましょう。上手な収納ができるようになって、使いやすいキッチンへと変えられます。賃貸や古い家でもOK。壁面と隙間の活用も重要です。また、おしゃれなキッチンのDIYは、100均グッズでおこなえます。統一感をふまえつつ、いろいろなグッズを試し、満足のいくキッチンに仕上げてくださいね。