ソファのサイズについて
ソファ選びはサイズが重要
ソファに限らず、サイズを把握することは、家具を選ぶうえで重要です。大きすぎたら部屋に配置できませんし、小さすぎれば役に立ちません。問題なく部屋に配置できて、期待した役目を担ってくれる、適した大きさの家具を見つけましょう。そのためには、サイズについて理解しておく必要があります。当記事で、ソファサイズの詳細を解説していきます。ベストなソファ探しの役に立つはずです。
大きいソファの利点と難点
ソファの場合、大きいサイズほど「ゆったりくつろげたり、余裕をもって寝転がれたり、複数人で一緒に座れたりする」というメリットがあります。そして大きいことのデメリットは「広いスペースを占領する、存在感や圧迫感がでる、重くて移動が難しくなる、価格が上がる」といったことです。メリットを取って大きいサイズにするか、デメリットを避けて小さめを選ぶか、利用シーンをふまえながら、ソファのサイズを検討してくださいね。
サイズは幅と奥行きと高さ
ソファのサイズとは、何人掛けかというよりも「幅×奥行き×高さ」の寸法になります。基本的には、ソファ全体を指すサイズです。肘掛けや背もたれを除いた、座面(座る部分)に対してのサイズも分かると、使い心地をイメージしやすくなります。なお「幅、奥行き、高さ」は、どれも使用感やインテリア性に関わる重要な要素です。ソファを選ぶ際には、それぞれの寸法を確認しましょう。
種類や構造の理解も大切
適したサイズに加えて、用途にあった種類でなければ、ベストなソファとはいえません。よりよいソファを見つけるなら、ソファの構造と、内部や張地(ソファ表面)の素材などについて、多少なりとも理解しておくことが大切です。下記リンクの記事で、これらを解説しています。ソファを探し始める前に、当記事のサイズに関する内容とあわせて、ぜひご覧ください。
ソファサイズの表記の見方と目安
表記と寸法の目安について
カタログや通販サイトの商品ページで、ソファのサイズを確認すると「W○×D○×H○(SH○)mm」(※○は寸法の数値)のように、表記されている場合があります。これは「幅○×奥行き○×高さ○(座面高○)mm」という意味です。この例のほかにも、アルファベットで省略した表記があります。表記の見方は下記の通りです。それと「何人掛けかが分かる、一般的な幅寸法の目安」も、一覧にしました。あわせて参考にしてください。
表記の見方
表記 | 呼称 | 意味 |
---|---|---|
W | Wide(ワイド) | 全体の幅(外寸) |
D | Depth(デプス) | 全体の奥行き(外寸) |
H | Height(ハイト) | 全体の高さ(外寸) |
SW | Seat Wide(シートワイド) | 座面の幅(内寸) |
SD | Seat Depth(シートデプス) | 座面の奥行き(内寸) |
SH | Seat Height(シートハイト) | 床から座面の高さ(内寸) |
AH | Arm Height(アームハイト) | 床から肘掛けの高さ(内寸) |
P | Person(パーソン) | 何人掛けか(例:2Pで2人掛け) |
S | Seater(シーター) | 何人掛けか(例:2Sで2人掛け) |
○人掛けの寸法の目安
何人掛けか | 幅の外寸の目安(肘掛けの有無を含む) |
---|---|
1人掛け | 50cmから100cm |
2人掛け | 100cmから160cm |
2.5人掛け | 160cmから180cm |
3人掛け | 160cmから200cm |
4人掛け | 200cm以上 |
ソファの幅サイズと選び方
何人掛けかは目安にすぎない
2人掛けや3人掛けなどの区分けは、おおよその幅サイズで決まります。2人掛けといっても、ソファによってサイズは全然違うもの。それは「2人掛け=幅○cm」と決まっているわけではないからです。「幅○cm〜○cmは、2人掛けに適している」といった感じになります。つまり何人掛けというのは、あくまで目安です。なので例えば、3人掛けを2人で広々と使っても問題ありません。
肘掛けをふまえて幅を判断
ソファの幅サイズをチェックする際に、確認を忘れてしまいやすいのが、肘掛けの厚みです。ソファの多くは、両サイドに肘掛けが付いています。この肘掛けを含めた幅サイズだけをみていると、思いのほか座面(座る部分)が狭かった…という事態になりかねません。表記されているソファ全体の「W:幅サイズ(外寸)」から肘掛けの厚みを引いて「SW:座面の幅サイズ(内寸)」となります。そのため、肘掛けの厚みもふまえて判断しましょう。
1人あたりに必要な幅の寸法
ソファを選ぶ際、幅サイズがバラバラなので迷ってしまいますよね。大人が余裕をもって座れる幅サイズの目安は、肘掛けを除いた座面だけの寸法(内寸)で、1人掛けにつき「60cm」です。そして肘掛けの厚みを加えます。これを基準に考えると、判断しやすくなるはずです。下記の幅サイズを参考にしてみてください。「肘掛けが薄い、肘掛けがない、狭くても大丈夫、小柄な人や子供が座る」など、状況も考慮しましょう。
- 1人掛け:外寸 90cm/内寸 60cm
- 2人掛け:外寸 150cm/内寸 120cm
- 3人掛け:外寸 210cm/内寸 180cm
ソファの○人掛けサイズと選び方
1人だけが座れる一人掛け
一人掛けソファは、1人だけが座れるコンパクトなサイズの「パーソナルソファ」です。幅の外寸は、肘掛の有無をあわせて、おおよそ「50cmから100cm」の範囲が目安となります。ハイバックやカウチ、リクライニングといった種類も多いです。自分1人の最高な居場所としてはもちろん、複数人掛けへの追加分や、来客用などにも使えます。また、一人掛けのローソファを探す場合は、下記リンク記事で解説している座椅子も、検討してみてください。
2人掛けは1人や2人暮らしに
2人掛けソファは、2人で座れるサイズです。小さめのものは、2人がくっつくように座ることから「ラブソファ」とも呼ばれます。幅の外寸は、肘掛の有無をあわせて、おおよそ「100cmから160cm」の範囲が目安です。1人や2人で暮らす狭い部屋のメインソファとして、よく選ばれます。家庭でのサブソファにも適したサイズですよ。ワイドな一人掛けの使い方もよいでしょう。流通量が多いため、格安のものや、いろいろな種類が豊富にあります。
2.5人掛けはワイドな二人がけ
2.5人掛けソファは、2人掛けのワイド版となるサイズです。幅の外寸は、肘掛の有無をあわせて、おおよそ「160cmから180cm」が目安になります。「2人掛けは小さめで使用感に不満がある、かといって3人掛けは大きいのでスペース的に配置できない」という場合などに、2.5人掛けが最適です。2人での使用なら、お互いが余裕をもって座れます。大人2人と子供1人もOK。身長より座面の幅が広ければ、寝転がることも可能です。
3人掛けは家庭でのメインに
3人掛けソファは、3人が座れるサイズです。幅の外寸は、肘掛の有無をあわせて、おおよそ「160cmから200cm」の範囲が目安となります。家庭のリビングなどで、メインソファとして使う大きさです。そのため、狭い部屋には配置できません。小さめのサイズでなければ、大人2人が広々と座ったり、大人2人と子供1人が余裕をもって座れたり、1人なら寝転がったりできます。なお、ハイバックとカウチの種類が豊富です。
3人掛けの注意点は二つ
3人掛けソファは、2人掛けにはない注意点が二つあります。一つ目が、3人で使う場合、座る位置はサイド(両端)と中央になること。左右に人がいる状態で、中央に座っても落ち着けるように、余裕のある幅が必要です。二つ目は、2つ区切りのクッション。区切り目に当たる中央は、座り心地が悪くなりがちです。これは、サイズ的には3人掛けでも、2人掛けを想定しているソファが該当します。気になるなら、3つ区切りか、区切りのないタイプがよいでしょう。
4人掛け以上やL字型について
4人掛け以上のソファで、座席が横一列に並ぶ普通のタイプは…幅の外寸が「200cm以上」という、相当な大きさになります。ただ、4人掛け以上では、L字型が一般的です。L字型とは、真上から見るとL字に見える、コーナータイプやカウチソファのこと。これは座席や足置きの並びが、途中で直角に曲がる形状のため、横一列タイプよりも、幅が狭くなって奥行きは深くなります。カウチソファの詳細は、下記リンクの記事をご覧ください。
小さめサイズを組み合わせる
家族や来客が多いからといって、大きいソファを選ぶ必要はありません。例えば、4人掛けが欲しい場合「3人掛け+1人掛け」や「2人掛け+2人掛け」のように、複数台の小さめソファを組み合わせる方法も、検討してみてください。大きいソファ1台より、柔軟なレイアウトや使い方ができますよ。それと、オットマンを使う方法もグッドです。本来の「足を乗せる台」以外にも「座席用のスツール」や「小物を置くサイドテーブル」と、便利に使えます。
ソファの奥行きサイズと選び方
奥行きは全体と座面だけの2つ
ソファの奥行きサイズ表記は「D:全体の奥行き(外寸)」と「SD:座面だけの奥行き(内寸)」の2つがあります。基本的には、座面だけの奥行きに、背もたれ部分の厚みを加えたサイズが、全体の奥行きです。2つのうち一方の奥行きしか見ずに選ぶと、下記のような座り心地やレイアウトの問題がでてきます。2つの奥行きをそれぞれ確認しましょう。
- 全体の奥行きのみで選んだ場合
- 背もたれの厚みを引いた分が、座面の奥行きになるので、思ったより座面が浅い…という事態になります。
- 座面だけの奥行きのみで選んだ場合
- 背もたれの厚みが加わるため、レイアウトの計算が狂って、配置が難しくなります。
全体の奥行きは配置に影響
ソファの「D:全体の奥行き(外寸)」は、レイアウトに関わります。配置できるサイズなのかを確認しましょう。寸法の目安は、座席が横一列に並ぶ普通のタイプで、おおよそ「70cmから100cm」の範囲内が多いです。背もたれの厚みや角度によって、大きく変わります。背もたれが無いものは一般的に、ソファではなくベンチの扱いです。L字型のカウチやコーナータイプは、手前側にくる足置きや座席の分、奥行きが増えます。
座面の奥行きは使用感に影響
ソファの「SD:座面だけの奥行き(内寸)」は、使用感に関わります。寸法の目安は、おおよそ「40cmから60cm」の範囲内が多いです。そして、奥行きの浅い・深いは、それぞれにメリットとデメリットがあります。その内容は、下記の解説をご覧ください。なお、奥行きが浅いか深いか、という感じ方は、身長と体格や座り方など人によって異なります。
浅い奥行きのメリット
背もたれを含めたソファ全体の奥行きが浅いほど、場所を取らずにすみ、レイアウトが簡単になります。次に座面だけの場合です。座面の奥行きが浅いと、テーブルや机に向かって、食事や作業がしやすくなります。深く腰を掛けられず、垂直から前傾よりの姿勢になることが理由です。また、よい姿勢で座っていられるため、来客用にも適しています。それと、浅く腰を掛けている状態なので、立ち座りがラクでスムーズです。
浅い奥行きのデメリット
全体の奥行きが浅いソファの多くは、背もたれが薄くなります。背中を支えるクッションが薄ければ、リラックス度は低くなるものです。そして座面の奥行きが浅いと、深く腰を掛けられないことや姿勢の問題で、くつろぎづらくなります。これが難点です。なので、長時間の着座には向いていません。それから、座面だけの奥行きが「50cm以下」の浅さだと、座っている座面に足を乗せたり、座面上で寝たりすることは難しいでしょう。
深い奥行きのメリット
全体の奥行きが深いソファの多くは、背もたれが厚くなります。背中を支えるクッションが厚ければ、リラックス度は高くなるものです。そして座面の奥行きが深いと、深く腰を掛け、力を抜いて背もたれに体を預けられるため、ゆったりとくつろげます。それと、あぐらをかくなど座っている座面に足を乗せたり、横になって寝たりすることが可能です。そのために必要となる、座面だけの奥行きは「55cmから60cm」ほどが目安になります。
深い奥行きのデメリット
背もたれを含めたソファ全体の奥行きが深いほど、場所を取り、レイアウトが難しくなります。次に、座面の奥行きが深い場合です。深く腰を掛けると、テーブルや机が体から遠くなるうえ、適した姿勢がとれなくなって、食事や作業がしづらくなります。また、よい姿勢を保つことが難しくなるため、来客用には向いていません。それと、深く腰を掛けている状態は、スムーズに立ち座りができなくなります。
深すぎる奥行きの注意点
座面の奥行きが深すぎる場合、背中が背もたれに当たらなくなります。これではリラックスできません。膝(ひざ)の裏からお尻全体の範囲よりも、座面の奥行きが深いと、この状態になります。そしてやりがちなのが、背中を無理に背もたれへ当てる姿勢です。この姿勢だと、腰と背もたれの間に空間が生まれ、腰に負担がかかってしまいます。腰にクッションなどを当てることで、腰の負担を軽減することは可能です。
ソファの高さサイズと選び方
高さの種類は複数ある
ソファの高さサイズ表記は、3つあります。「SH:床から座面の高さ(内寸)」「AH:床から肘掛けの高さ(内寸)」「H:全体の高さ(外寸)」です。全体の高さとは「床から、ソファのもっとも高いところ(背もたれやヘッドレストの一番上の部分)」までの距離になります。ローバックやハイバックなど、背もたれの高さについては、次章をご覧ください。
全体の高さは存在感に影響
ソファの「H:全体の高さ(外寸)」が高いほど、存在感が大きくなり、圧迫感がでてきます。存在感と圧迫感をおさえるなら、全体の高さが低いソファを選ばないといけません。この全体の高さを決めるのは、背もたれです。つまり背もたれの高さしだいで、ソファの存在感と圧迫感が変わります。ただ、存在感の大きさに関しては、高さだけでなく幅の広さと奥行きの深さも、影響する要素です。
座面の高さは使用感に影響
ソファの「SH:床から座面の高さ(内寸)」は、使用感に関わります。座面の高さの寸法は、おおよそ「低めで35cm」〜「標準で40cm前後」〜「高めで45cm」の範囲が目安です。座面の高さが適していれば、体に負担がかからず、リラックスして座り続けられ、立ち座りがしやすくなります。適した座面の高さというのは「姿勢を正してソファに座り、両足の裏をぴったりと床につけた時、膝(ひざ)が直角に曲がる状態」になることです。
最適な座面高の計算方法
ソファの座面の高さは、標準の40cm前後であれば、多くの大人が問題なく座れます。なので、あまり細かくあわせなくても大丈夫でしょう。ですが、身長が平均から大きく離れている場合や、より最適な座面の高さを求めるなら、実際に座って確認するか、ベストな座面高を身長から算出する必要があります。計算方法は下記の通りです。
- 最適な座面高の計算方法
- 「身長 × 0.25」±2cmほどの範囲(※“±”はプラスマイナス)
座面のクッションは沈み込む
ソファの表記サイズは、人が座っていない状態の数値です。そして、ソファの座面はクッションになっており、座るとお尻が沈み込みます。この点に注意が必要です。人が座ってお尻が沈んだ分だけ、サイズ表記よりも座面は低くなります。実際に座ってみる確認方法がベストです。でも難しい場合は、使われているクッションの厚みや硬さなどをチェックし、沈み込みを想定しないといけません。また、体重によって、沈み込む度合いは変わります。
テーブルとの差尺が重要
ソファに座って食事や作業をするなら、あわせて使うテーブルや机の高さも重要です。ソファの座面上から、テーブルや机の天板上までの距離を「差尺(さじゃく)」といいます。適した差尺は「25cmから30cm」です。差尺が適していないと、食事や作業がしづらくなります。クッションの沈み込みも、ふまえてくださいね。ソファとダイニングテーブルをあわせる場合は、下記リンクの記事が参考になるでしょう。
ロータイプは座面高が低い
座面の高さが、おおよそ「35cm未満」のソファは、ロータイプという種類になり、ローソファとも呼ばれます。「圧迫感が小さい、床へ座るように利用できる、子供の転落による危険が少ない」などが、おもなメリットです。「部屋をなるべく広く見せたい、床座でリラックスしたい、小さな子供がいる」といった場合に適しているでしょう。ただ「椅子のように座れない、立ち座りがしづらい」など、デメリットもあります。
ソファの背もたれサイズと選び方
ローバックとハイバック
ソファのローバックやハイバックとは、背もたれの高さのことです。ローバックは背もたれが低く、ハイバックは背もたれが高くなります。ローバックでは、背もたれに上半身のすべてを乗せられないため、あまりくつろげません。ですが、部屋の全体を見た時に、背もたれが視界に入りづらくなることが利点です。そのおかげで、ソファの存在感と圧迫感がおさえられ、部屋が狭く見えずにすみます。なお、ローバックとハイバックの中間は、ミドルバックです。
ハイバックソファの利点
ハイバックのメリットは、ローバックよりもくつろげることです。背もたれに上半身を乗せられるため、全身が休まるように座れます。それと、高さのある背もたれは、目をひくものです。部屋の中で目立つことから、メインの家具として配置が可能なうえ、間仕切りとしても活用できます。さらに、高級感がでることもポイント。インテリアにマッチしたハイバックソファを配置すれば、その空間の印象をグレードアップさせられるでしょう。
ハイバックソファの難点
ハイバックのデメリットは、高い背もたれによる大きな存在感と圧迫感です。同じ幅のローバックに比べ、ハイバックのソファを配置した場合は、部屋がグッと狭い印象になってしまいます。全体のバランスを考えると、相当な広さの部屋にしか配置できません。そしてハイバックの背もたれは、視界に入りやすいため、視線をさえぎりがちです。また、ハイバックはくつろげるものの、体が動かしづらいので、座っている時間が長いと疲れます。
ハイバックの難点を克服
ハイバックソファの存在感と圧迫感は、小さくできます。やり方は、背もたれを壁に沿わせる方法です。ハイバックの背もたれを壁と一体化させれば、視界に入りづらくなります。それに視線をさえぎらないので、部屋が狭い印象になることを防げるでしょう。加えて、壁の色に近い背もたれのソファを選ぶと、より同化して目立たなくなります。ただ、この方法だと、メイン家具としての存在感は薄れ、間仕切りとしては活用できません。
ソファのサイズとレイアウト
人の移動スペースを空ける
多くのレイアウトパターンでは、ソファのまわりに、人の移動スペースが必要となります。動線となるスペースを十分に確保しておかないと、生活に支障をきたしてしまうでしょう。人の移動スペースの目安は「60cmから80cm」ほど。人がよくスレ違うなら「90cm」ぐらいは欲しいところです。ソファの前後左右どこにスペースを空けるか、実際に生活をしている状況をイメージしながら、シミュレーションしてみてくださいね。
家具とソファの適した距離
ソファの近くに家具を配置するレイアウトでは、ソファと家具の間に、適したスペースを空けないといけません。収納家具の場合は「家具の前に人が立ち、戸や引き出しを開けられるスペース」が必要です。ソファの前にテーブルや机を置く場合は「天板に手が届く距離内で、人が出入りと立ち座りできるスペース(目安として30cmほど)」を空けましょう。
テレビが視聴しやすい距離
ソファとテレビの距離は、テレビの見やすさに関わります。視聴しやすい距離の目安は「フルHDテレビ:画面の縦の寸法×3」「4Kテレビ:画面の縦の寸法×1.5」で算出した数値、もしくは「130cmほど」です。いずれも、テレビを見る人の目から、画面までの距離になります。加えて、画面をちょっと下向きで見るほどの高さにテレビがあると、より視聴しやすいです。
配置しない方がよい場所
ソファの配置を避けた方がよい場所は、いくつかあります。おもな例は下記の通りです。ほかにも、ソファがある生活をイメージしてみて「ソファを置くことで何か問題にならないか?」「ゆっくりくつろぐなどソファの利点を十分に得られるか?」といったことふまえながら、配置する場所を検討してくださいね。
- 部屋のドアまわりなど人が通る経路
- 移動の邪魔になる。圧迫感が大きくなる。
- 窓辺
- 日光や風をさえぎる。日光や湿気でソファがダメージを受ける。夏は日が当たって暑く、冬は冷気が入り込んで寒い。
- エアコンなどの空調機の近く
- 風や熱でソファがダメージを受ける。
- コンセント付近
- プラグの抜き差しがしづらい。挿しっぱなしのプラグにホコリがたまると、火災の恐れがある。
サイズ感に惑わされやすい
商品画像や店舗に置かれた実物を見て、その印象だけでソファを選ぶと、サイズの失敗をしかねません。理由は目の錯覚です。同じ大きさの物でも、広い場所にあると小さく見え、狭い場所にあると大きく見えます。商品画像や店舗で見るソファの多くは、広い場所に置かれているため、小さく見えるものです。そこより狭い部屋に置くと、大きく感じてしまいます。サイズ感に惑わされないよう、サイズ表記を確認しましょう。
サイズと場所の広さを把握
ソファのサイズを決めるにあたっては、先に解説してきた内容を参考にしてください。そして、選んだソファを部屋に配置できるのか?ということに加えて、レイアウトの確認が必要です。配置する場所の広さを測り、ソファの表記サイズと照らし合わせてチェックしましょう。ソファのまわりに空けるスペースも考慮してください。新聞紙などをソファの「幅×奥行き」サイズにあわせ、床に広げてみるとイメージしやすいですよ。
ソファを運び込む経路を確認
ソファを部屋に問題なく配置できる場合でも、サイズに関して意外な落とし穴があります。それは、ソファを運び込む際の経路です。搬入経路で問題になりやすい箇所は、エントランス、階段やエレベーター、玄関、部屋のドアなど。ソファを部屋に入れられず返品…という事態にならないよう、ソファが経路を通れるのか確認しておいてくださいね。2人掛けならまだしも、3人掛け以上のサイズは特に注意が必要です。
まとめ
ソファの2人掛けや3人掛けのようなサイズは目安です。全体のサイズは、表記されている「幅×奥行き×高さ」の寸法から確認できます。そして、肘掛けと背もたれを除いた「座面の内寸(実際に座る部分の寸法)」のチェックが大切です。座面の高さ位置に加えて、ローバックからハイバックといった高さも重要になります。レイアウトのポイントをおさえたうえで、最適な大きさのソファを選びましょう。そのほかソファの関連記事は、下記リンクよりご覧いただけます。選び方の参考になるはずです。